生活習慣病のイメージ写真

生活習慣病とは

生活習慣病とは過食や偏食、運動不足・喫煙・飲酒の過剰摂取といった生活習慣の不摂生が原因として起こる慢性疾患です。
代表的な生活習慣病には高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高尿酸血症(痛風)があります。

高血圧症

高血圧症は、慢性的に血圧が高くなる病気です。具体的な血圧の数値は、家庭血圧135/85mmHg以上、診察室血圧140/90mmHg以上が基準となります。
高血圧を放っておくと、動脈硬化の原因となり心不全や心筋梗塞、脳卒中などが起こりやすくなります。
治療にあたっては、まずは生活習慣を是正します。適正な体重にし(BMI25未満)、適度な運動(1回30分以上の有酸素運動を週3回以上)、食事に関しては塩分の摂取量を1日当たり6g未満に抑え、脂っこい料理も控えるようにします。こうした改善策によっても血圧が適正値にならないときは、薬物療法を併用します。詳しい内容は、当院までお気軽にお尋ねください。

脂質異常症

脂質異常症は、血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高い状態、またはHDLコレステロール(善玉コレステロール)が低い状態のことをいいます。
自覚症状がないため、健康診断などを通じて早期発見することが重要です。
脂質異常症を放っておくと動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳卒中のリスクとなります。
治療にあたっては、バランスの良い食事、定期的な運動を続けるようにします。食べ過ぎ、脂肪分の多い食事、お酒の飲みすぎはコレステロール値、中性脂肪値が高くなります。これとは逆に、食物繊維や大豆製品は血清脂質値を下げたり、動脈硬化を抑制したりします。食事療法や運動療法で十分な効果が得られないときは、お薬による治療を行います。

糖尿病

糖尿病とは、膵臓で作られる血糖を下げる働きを持つインスリンというホルモンの分泌や機能が低下し、血液中のブドウ糖が細胞にうまく取り込めず、高血糖の状態が続く病気です。
症状として喉が渇き、多尿・頻尿、倦怠感などがあります。糖尿病を放置すると糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などの合併症をきたします。
治療にあたってはバランスの良い食事、定期的な運動を続けるようにしますが、十分な効果が得られないときは、お薬による治療を検討します。

高尿酸血症(痛風)

血液中の尿酸が7.0mg/dLよりも多くなっている状態のことを高尿酸血症と言います。血液中の尿酸値が高くなると、関節の中にも尿酸が沈着し、その結晶が炎症を引き起こし激しい痛みを伴うことがあります。このような発作のことを痛風と呼んでいます。足の親指の付け根が好発部位です。
尿酸を増やさないようにするには、生活習慣の見直しが大切となります。尿酸の元になるプリン体の接種を控えることが大切です。プリン体は豚や牛などのレバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなどに多く含まれているので、こうした食材を控えます。アルコールにも尿酸値を上昇させる作用があるので、ビールなどを好む方は尿酸値が高くなりやすい傾向があります。
治療は主に生活習慣の改善(食事・運動療法)ですが、それでも尿酸値が下がらない場合は薬物治療を検討します。